全国大会、立海、決勝戦、敗退



「みんな、お疲れ様」


少し震えた声で、幸村はそう言った

一人は崩れ落ち
一人は一緒にしゃがみこみ
一人は声を出して泣き
一人は空を仰ぎ
一人は腕で目を覆って
一人は地面を見つめ
一人は真っ直ぐ前を向く

一人は、震える声で続ける

「ごめんね、部長が負けちゃって」

「そんな俺が言うのもあれなんだけどさ」

「俺、今日の試合。凄い良かったって思ってる」

そりゃ、俺だって大会三連覇は夢だったよ

でも、出来なかった


「だから、目標が出来た。もっと、強くなろう、って」


震える手を拳に変えて、ぎゅ、と握る


「俺等はまだ、終わったわけじゃない」


まだ、未来は遠い


だからこそ


「もう、泣くのはやめないか?」


自分では満面の笑みが浮かべれたと思った


「幸村こそ、泣いとるじゃなか」

震えた声で、言われた

頬を伝う雫に、今気が付いた

「あれ、俺らしくないな。あは、は」

「ゆき、むら」
「凄かったな、今日の試合」
「ぶ、部長のっ・・・試合っ、すご、かった、ッス」
「俺、初めて幸村の本気。見たかもしれん」
「私も、正直驚きまし、た」
「幸村、強くなったな」

「幸村、よく頑張ったな。お疲れ様」


ああ、何だよ。それ


「常勝立海!常勝立海!」


聞こえる声援


振り向けば、沢山の、人々


俺、馬鹿みたいじゃん

一人で、一人で耐えてた

勝利だけが、目標だった
勝利だけが、答えだった


実際は、一人なんかじゃなかったんだから


もっと、早く気付きたかった


すぅ、と息を吸う音


「立海はまだ終わったわけじゃない!」

「俺達のメンバーでは最期かもしれない、だけど!」

「まだ、立海の可能性は尽きていない!」

「さぁ、次に進もう!次こそは、優勝できるように!」


「強くなれ!」


コートに声だけが響いた










そうだ、終わったわけじゃない
何時かまた、追い越してやる

なんたって俺には、仲間がいるんだから

仲間のために、自分のために


さぁ、行こう














あの空の向うへ






・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・アトガキ
元ネタは2008年5月17日のブログに書いてあります。
本当に素敵な曲だったので・・・!
立海、って素敵だなぁ、と最近思うようになってきました。
幸村も辛かったんだろうな、とか思いつつ(ぁ
いつか、この続きみたいの書きたいッスなぁ。